小説書きの執筆小話。

高校生活の思い出はなんですか

 高校時代というのは、なかなか人生にも大きな影響を与えます。「クロスフィア」で主人公たちが通う学校のモデルは自分の母校だったりするように、高校時代の思い出は結構鮮明に覚えているものです。
 そんな自分ですが、高校の時の部活動は吹奏楽でした。文芸部での活動経験? ないです。だってうちの部活、兼部禁止でしたし。
 ただ高校の機関誌を編集する委員会には三年連続で所属していました。うち一年・二年は編集委員として携わっています。機関誌の特集で色々取材に走り回ったり、校正をしたり。クラス紹介の原稿も毎年書いているのですが、それよりも高校一年の時に載せたちょっとしたSS作品がその後を大きく動かすとは思ってもみませんでした。
 さて、タイトルにある問いに答えましょう。「高校生活の思い出はなんですか」ですね。もちろん色々ありますが、小説書きとしての思い出はこれをあげるほかありません。

 『On the desk』を作って配布した、それに尽きます。

 高校一年の時、機関誌に載せることになるちょっとしたSS作品。それはふと思いついたSSの前につける形で作った作品で、後に「机上詩同好会」としてSS連作の形にまとめることになりました。しかし、機関誌に載せたのは全四幕のうちの、最初の第一幕だけです。インターネット上には出していたものの、「その後」を知ってもらうには機会として不十分でした。
 この物語を広く高校の中へ出したい。高校三年生の時、それを行動に移しました。それが、高校三年生の文化祭、『On the desk』という小説集を作って配布したということです。
 それ以前、『Cerisier』という創作集を作って身内に売ったりしたことはありましたが、大々的に印刷・配布するのはこれが最初で最後でした。この『On the desk』には、小説として一つにまとめた「机上詩同好会」、現在連載中の「クロスフィア」第一部の藤枝たち側の視点となる「キミの隣にある組織。」、異色作「カエルコトノデキナイモノ。」を載せ、付録にはシナリオ版の「机上詩同好会」をつけ。よくもまあ、受験シーズンになかなかのことをやったなあとは振り返って思うのですが、それだけ「高校でなんらかの発表をしたい」という気持ちは強かったということも出来るでしょう。
 この『On the desk』に載せた作品、「クロスフィア」の第一部連載が終わった頃にでもカクヨムへ載せましょうかね。もちろん多少の推敲は加えたいところですが、当時のままを載せてみるのも面白いかな、そんな感じもします。
 ちなみにSS時の「机上詩同好会」の第三幕から、別の物語へと発展させたのがすでにカクヨムにも掲載している「物語C」だったりします。これを上げたのは予備校時代のお話なので、そうですね、第四話では予備校時代の執筆活動についてお話ししましょうか。